床が抜ける3つの原因とは?床が抜けそうなときの前兆や事前の対策をご紹介
床が抜ける原因は床の上の家具や人ではなく、床材の変化にあります。この記事では床が抜ける原因3つの紹介や、その前兆、修理方法から対策まで紹介していきます。
床が抜ける3つの原因
床材の劣化
床は下地のほかに床材を張り付ける役割を持つ「根太」、根太を支える「大引」、大引を固定する「床束」とその下に敷かれた「束石」と、様々な床材を組み合わせることで敷かれています。これらの床材が一つでも腐食したり劣化したりすると床が抜ける原因につながります。
接着剤の劣化
床材に使われる合板フローリングは複数の木の板を接着剤で張り付けて作ります。この接着剤は数年経過するにつれ、次第に接着力が弱まります。接着力が弱まるとやがて床材は剥離し、負荷を支えることができなくなり、最悪の場合、床の抜けが発生してしまいます。また、廊下や階段などの人の通りが多い場所は特に接着剤の劣化の悪影響が出やすいとされています。
木材の腐食
シロアリ・腐朽菌などの被害も床が抜ける原因の一つとして挙げられます。シロアリは湿気の多い場所、腐朽菌は水分を多く含んだ場所に繁殖しやすいという特徴があり、浴室や洗面室などの水回りの床下によく発生します。また、シロアリや腐朽菌が床材の「根太」や「大引」に繁殖していくと床が抜けやすくなるだけでなく、家全体の構造に恐れがあります。
補足:床は重さでは抜けない
建築基準法では、一般の住宅では1㎡あたりの床の耐荷重は180kg 以上とされています。
これは冷蔵庫やグランドピアノなどを置いても十分耐えられる数値です。そのため、重さに耐えきれずに床が抜けるということはよほど重いものを置かない限りめったにありません。
床が抜ける4つの前兆とは
床が抜ける前は、以下の4つの前兆が見られます。
・歩くと床が軋むような音を立てる
・床の感触がぶかぶかしていて浮いているような状態になっている
・床の上に置いた家具などが沈んでいる
・床下にアリの通ったような跡(蟻道)がある
上記のような症状が出たら、なるべく早めに業者に相談するのがおすすめです。
抜けそうな床はDIYで直せる?
結論から言うと、抜けそうな床をDIYで張り替えることは可能ですが、難易度は高いです。そもそも、DIYで行える床の張り替えの範囲は主にもともとあったフローリングを剥がし、新しいフローリングを張りなおすかを古いフローリングの上に新しいフローリングを重ねるかの2つです。原太や大引の修理・交換はDIYのレベルではできません。また、シロアリの駆除も特殊な機材や薬品を使って行う必要があるため素人が行うのは難しいです。
床が抜けそう・抜けたときのリフォーム方法
床の接着
この方法では抜けた床材を一度剥がして新しい接着剤を塗り直し、その後床板をもとの場所に置き、乾燥させることで床材を付け直します。床は抜けたけど基礎部分に大きなダメージが見受けられない場合は、この方法のほうが安価に済ませることができます。
床材の張替え
この方法では床板をすべて張り替える工法と新しい床を重ね張りする2種類の方法から選択できます。重ね張りをする場合は古い床を処分する必要がないため安価に済ますことができます。ただし、他の床板との段差が生じたり、古い床板の傷んでいる部分の補修をしておく必要があります。
下地の補修
床下に腐食や劣化が見られた場合はその箇所の補修をする必要があります。
例えば、根太や大引が腐食していたらその部分を新たに作り変えたり、湿気や水漏れがある場合は換気扇や木炭を設置するなどの対策をします。
シロアリ駆除
シロアリによって床の抜けが発生した場合は被害を受けた個所の補修だけでなくシロアリの駆除もしましょう。駆除をする際は、自力でするのではなく、専門業者に早く相談することをおすすめします。業者と言っても換気扇の設置などの不必要なサービスを勧めてくるところもあるので、信頼でき、実績がしっかりあるところを選びましょう。
床のリフォーム費用を安く抑える方法
床のリフォーム方法を安く抑える最も効率的な方法は専門業者への早めの相談です。
リフォームをしようとなったときに「安く済ませたいから」という理由でDIYをしようとする方もいます。ですが、床のリフォームはDIYで対応できないほど難しいため、たとえ上手くいったとしても見栄えが悪くなってしまう可能性が高いです。
また、リフォームをする前に水漏れが発生している箇所がないかなどのチェックも必要です。水漏れが原因で床が沈んだのであれば、どれだけ苦労して床を張り替えてもすぐに水漏れで濡れてしまい修理の意味がなくなってしまいます。
だからこそ、床のリフォームを安めに済ませるためには専門業者への早めの相談がぴったりなのです。プロは床材の状況だけでなくリフォーム目安の時期や床の仕上がり、下地の状態などあらゆる観点から見て最適の方法で床のリフォーム計画を立ててくれます。DIYするよりも安価で高いクオリティのリフォームを行うことが期待できますよ。
床が抜ける前にすべき3つの対策
床下の換気をする
床下の沈みの原因で多いのは湿気の悪さです。床下に新しい換気扇を設置したり換気口の点検を行うことで湿気が屋外に逃げられる道を確保するようにしましょう。
水漏れしていないか定期的に確認する
お風呂やキッチンの水漏れは床下に悪影響を与えます。時間があれば定期的に水回りの状態を点検し、異常があったら補修するなどして水漏れによる被害の予防・防止をしましょう。
リフォーム会社に調査してもらう
床に異常を感じた場合はリフォーム会社に早期の段階で相談し、調査をするようにしましょう。素人では見逃してしまうような床の異変をプロはしっかりと見つけ、対策を考えてくれます。
まとめ
以上が床が抜けたときの原因やその対処法、対策の紹介になります。床が抜ける最大の理由は床材のダメージから来ています。一度床が抜けてしまったら自力でそれを直すのはほぼ困難です。ですが、点検したり、換気をするなどの定期的なケアを行えば早い段階で床にかかるダメージを抑えることができます。
みんなのお家の修理屋さんでは、床鳴りの原因特定から修理までを一貫して承っております。床の沈みが気になる方は、ぜひ早めにご相談ください。