床が沈むときの応急処置とは?放置してはいけない理由・原因別の修理方法を解説!
普通に生活していただけなのに、急に家の床が沈んだことはありませんか?この記事では床が沈むときの応急処置の方法について紹介していきます。
床が沈むときの応急処置とは?
沈んだ部分の床は触ってみるとぶよぶよした感触があります。この部分を踏み続けると、沈みはさらに悪化するので、ぶよぶよしている上に広範囲で板を引いておきましょう。板はベニヤやコンパネなどで大丈夫です。ただしこの方法はあくまで応急処置なので板を引いたまま生活し続けことはおすすめしません。
床が沈む原因とは
束石・床束(束柱)の劣化
建物の土台には束石という部分があります。束石は銅やコンクリートでできていますが、コンクリートはアルカリの状態で形を保っているという性質上、酸に弱いという特徴があります。そのため、酸性の強い土壌にコンクリート製の束石を使った家を建てたらコンクリートが劣化し、沈みの原因になってしまうのです。
束石の上には床束(束柱)という部分があります。現在、この部分には銅や樹脂が使われていますがかつては木材が使用されていました。木製の床束は湿気がたまるとその部分だけ劣化してしまうため、それが床の沈みにつながってしまいます。
大引・根太の水腐れ
床束の上には大引・根太と言う部分があります。これらは木製のため、水腐れが発生すると沈みの原因になってしまいます。水腐れの原因は脱衣所の水漏れや風呂の入り口から水が回ることなどが挙げられます。また、湿気によるカビの繁殖も水腐れの原因になります。
床材の接着剤の劣化
フローリングは何層もの木材を接着剤でくっつけて完成します。この接着剤の粘着力が弱くなると、その部分は浮いてしまい、床の沈みの原因になります。年数を重ねたり、強い日光にさらされたりすると接着剤の粘着力は弱くなります。
シロアリによる被害
シロアリのエサは木材で、床材や床下に使われている木材も容赦なく食べてしまいます。床の基礎部分が食べられると床材には空洞ができ、人の重さに耐えきれないほど耐久力が落ちます。
床が沈む原因を特定する方法とは?
目視で確認する
水腐れをしている部分は変色しているので目視でも確認できます。ただ、カビは床板の裏についていることがほとんどなので目視の他に点検しなければなりません。また、シロアリも床下に潜らないとはっきり確認できません。
床が沈む範囲を確認する
床の沈んだ範囲をあえて踏むことでその原因を特定することができます。踏んだ場所から半径30cmほどの範囲内で沈みが発生した場合は、床材の劣化だとはっきり特定できます。踏んだ場所から半径50cm以上の範囲で沈みが発生した場合は、床在以外の部分が劣化したと特定することができます。
原因別!床の沈み修理する方法
束石・床束の劣化による沈みの修理方法
束石、床石が沈みの原因になっている場合は、それ自体を交換することで修理することができます。また、腐食が湿気から来ていた際は防湿シートや乾燥材を置いて湿気を押さえることができます。床下換気扇を置くこともおすすめです。
大引・根太の水腐れによる沈みの修理方法
大引や根太の腐食によりフローリングの沈みが発生している場合は、床を全てはがして腐食した古い大引や根太を撤去し、新しいものに張り替えることで修理できます。
床材の接着剤の劣化による沈みの修理方法
床材の接着剤の劣化が沈みの原因になっている場合は、重ね張りをして部分的に補修するか、撤去して張り替える必要があります。
張り替えする場合は、取り換える前のフローリングの厚みをしっかり確認し、新しく張る板の厚さが同じになるように削るなどの作業を行います。平らにならないと段差ができて普段の生活に支障が出る恐れがあるからです。張り替えにはこうした手間がかかりますが、見栄えは重ね張りをした時よりもきれいに仕上がります。
シロアリ被害による沈みの修理方法
シロアリ被害が沈みの原因の場合は、食われている部分を樹脂などで補強したり、部材を交換したりしましょう。また、スプレーや必要に応じては業者の協力を得てシロアリの駆除も一緒に行いましょう。一通り修理と駆除が終わった後は、アフターケアとして乾燥剤を置いたり床下のファンを作動させたりするなどして湿気が出ないようにしましょう。シロアリは湿気の多い場所を好むからです。
床の沈みを放置してはいけない理由
床の沈みの放置は床の抜けを発生させる原因になります。床が抜けてしまうとリフォーム代がかさむだけでなく、家の倒壊の原因になってしまいます。床の沈みがあるということは構造の強度が落ちていることの表れであり、耐震性の低い状態のまま住み続けることは危険です。たかが沈みと思わずに、少しでも床に違和感を感じたら専門業者に相談しましょう。
まとめ
以上が家の沈む理由とその修理方法の紹介になります。沈みのほとんどの原因には水回りや湿気の有無が関係しています。これは沈む部分が木材でできているから発生するのですが、乾燥剤やファンを回すなどしたりして、湿気や水回りのダメージを予防することは可能です。床に適切なケアを行うことで沈んだ部分を張り替える必要が出ないようにしましょう。
みんなのお家の修理屋さんでは、床鳴りの原因特定から修理までを一貫して承っております。床の沈みが気になる方は、ぜひ早めにご相談ください。