床の修理(知っておきたい!)

家の床が沈むのはなぜ?原因とすぐできる対処法を解説

「フローリングの床が沈む」

「歩くと床がフワフワする」

このような症状があるときは、床下で何らかのトラブルが発生している可能性があります。

フワフワする程度であればまだ初期症状ですが、床が長い時間沈む場合や割れがあるなどの劣化が進んでいる場合には、早急に床下の点検が必要です。

フローリングの張り替え目安は約15年と言われていますが、水分や床材の腐食など、様々な原因によって早く劣化してしまうことがあります。そこで今回の記事では、フローリングの床が沈む考えられる原因や補修方法などについて、詳しくご紹介します。

床が沈む主な原因

床が沈む主な原因は、「劣化」「重いものを置いていた」「地盤沈下」「腐食」「白アリ」の5つです。順番に見ていきましょう。

・劣化

床が沈む原因で最も多いのが経年劣化で、施工から15年ほどで起こりやすくなります。

床の下には根太(ねだ)→大引き(おおびき)→床束(ゆかたば)→束石(たばいし)という部材が配置されており、これらが協力して下から床面全体を支えています。

いずれも素材によって劣化のリスクは異なりますが、木材の場合は過度の湿気で腐食したり、コンクリート製の場合は土壌や雨などの影響を受けたりして、床が沈みやすくなります。また、木板を張り合わせて作った合板フローリングの場合、接着剤が劣化して床が浮き上がり、踏むと沈むようになることも少なくありません。

・重いものを置いていた

本棚やタンスといった重い家具を長期間同じ場所に置いておくと、重さで床が沈みこむことがあります。特に本は1冊300gが平均、千冊あれば300kg以上の負荷がかかるため、縦型の本棚は注意が必要です。

そのため、木造住宅で重い家具を置く場合は、床を補強して耐荷重量を上げ、重量が集中しないよう横型の家具を置くのがおすすめです。

・地盤沈下

地盤沈下で建物が歪み、床が沈みこむことも少なくありません。地盤沈下は地震などの地殻変動や人為的要因で起こりますが、いずれの場合も予知することが難しいのが現状です。

広範囲な地盤沈下は地震や堀削作業などによる影響、局所的な地盤沈下は近隣の工事や人工的に作られた土などが原因で起こる傾向があります。

家を建てる際は地盤調査をするのが一般的で、地盤が不十分の場合は改良工事が必要です。自宅の地盤が気になる方は、きちんと調査してくれたのか業者に問い合わせると良いでしょう。

・腐食

歩くと床が沈む場合、湿気によって床材が腐食している可能性があります。特に風通しの悪い部屋や家具によって湿気が籠るスペースがある場合、床が腐食しやすいので注意が必要です。

腐食が進んで床に穴が開いたり、カビが発生したりして健康被害が出ることも考えられます。この場合は腐食部分のリフォームだけでなく、床下の確認やカビの除去作業も必要です。被害を予防するためにも日常的に換気し、室内に湿気が籠らないようにしましょう。

・シロアリ

床が沈む場合、床材や床下の木材がシロアリ被害に遭っている可能性があります。シロアリが基礎部分を食べて中に空間ができると、人が歩いたときに重さに耐えきれず、そこが沈み込んでしまうのです。

放っておくと床だけでなく梁や柱なども食べてしまうため、最悪の場合倒壊するリスクもゼロではありません。

シロアリは暗くてジメジメした場所を好むため換気による湿気対策が有効ですが、個人で床下まで対応するのは困難です。気になる方は専門業者に調査を依頼し、予防策をとってもらうと良いでしょう。万が一シロアリを見つけた場合は、早めに業者に駆除を依頼してください。

フローリングの修理・リフォーム方法と費用相場

ここでは、床が沈む原因別の修理方法と費用相場についてご紹介します。

・張り替え

施工から15年以上経過して床が沈む場合は、古いフローリングを撤去して新しいフローリングに張り替えます。6畳のフローリングの場合、目安として10~15万円の施工費用がかかります。

・重ね張り

施工から10年未満で劣化が進んでいない場合は、古いフローリングに新しいフローリングを重ね張りします。そのままでは床の高さが大きく変わってしまうので、既存のフローリング材をなだらかに削ってもらうなど段差対策が必要です。

6畳のフローリングの場合、施工費用は8~13万円が目安です。

・仕上げ材の剥がれを修理

経年劣化すると、根太の上に張られた下地材と仕上げ材が剥がれてきてしまいます。仕上げ材の剥がれを修理する場合、数千円かかるのが相場です。

・床の張り替え+根太と大引の交換

根太と大引きが腐食している場合、新しいものに交換します。費用の相場は20万円~が目安です。

・束石と床束の隙間補修

束石と床束が腐食すると隙間が空いてしまうので、両者の間にくさびを打ち込み接着剤や金具などでしっかり固定します。施工費用の相場は、1か所数千円が目安です。

・床下の腐食の修理

床下の基礎部分が腐食している場合、専門的な技術を持った職人が修理するのが一般的です。施工費用は腐食の範囲によって異なり、広範囲に被害が及んでいる場合は10~20万円が目安といえます。

・シロアリ駆除

シロアリ対策の薬剤散布の場合、1坪あたり4,000円~8,500円かかるのが一般的です。また、ベイト工法(昆虫の脱皮を抑制する薬が入ったエサを周囲にセットしてシロアリに巣まで持ち帰らせ、巣を全滅させる工法)の場合は、1坪あたり12,000円が目安といえるでしょう。

 

沈むフローリング床の修理・リフォーム費用の注意点

 フローリングの床が沈む場合、状況によっては床だけでなく大規模なリフォームになることがあります。

例えば床が腐食して沈んでいる場合、床だけでなくドアやふすまなど木製の建具も腐食しているケースが少なくありません。この場合は床と一緒に建具の交換も必要になるので、修理費用が高額になってしまいます。

このようにリフォーム費用は家の状態によって決まるため、複数の業者に見積もりを頼むのがおすすめです。相見積もりを頼むと、「A社とB社で費用は同じでも、B社の費用には修理費用が含まれていなかった」というケースが起こり得ます。

想定外の出費を防ぐためにも、見積もり結果を見比べて信頼できる業者に相談するのが大切です。

複数社に直接依頼する時間がない方は、見積もりサイトを利用すると良いでしょう。

なお、基礎部分の腐食の場合は建物の耐震性に影響が出る恐れがあり注意が必要です。自治体によっては診断結果で危険度が高いと判断されれば、リフォーム費用を補助してくれるところもあります。お住まいの自治体によっては利用できる制度があるかもしれないので、費用面も含めてリフォーム会社に相談してみると良いでしょう。

 

まとめ

床が沈む原因は、「劣化」「重いものを置いていた」「地盤沈下」「腐食」「シロアリ」の5つが主です。

フローリングの修理費用はリフォーム方法によって異なります。

経年劣化で床が沈んだ場合は新しいフローリングに張り替えるのが一般的で、10~15万円が目安です。劣化が少ない場合は古いフローリングの上に新しいフローリングを重ね張りして対応しますが、費用が8~13万円ほどかかります。

腐食が原因で床が沈む場合、床以外にも被害が広がっていれば大規模工事が必要になり、その分費用も上がります。業者に依頼する際は複数のリフォーム工事会社に見積もりを頼み、工事内容と費用に差がないか確認すると良いでしょう。業者によっては工事費用に原因解決のための修理作業が含まれていないこともあるので要注意です。

なお、自治体によっては倒壊のリスクがある家に対して、リフォーム工事の費用を補助してくれるところもあります。沈む床を修理したい方は、リフォーム会社に問い合わせる際に費用面についても相談してみると良いでしょう。

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